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北京発最新FAKE Zippo 実情レポート

ブランド品という響きに心躍る方が多く、残念な事にその心情に向けてアジア各地ではブランド品のコピー商品(偽ブランド品)の製造が後をたちません。
国内でもインターネットオークションなどで顔を合わせる事無く個人売買が簡単に成立するようになった為にアルバイト気分でアジア諸国に旅行し、偽ブランド品を安価で購入しオークションで手放すといった問題が日常茶飯事になっています。

偽ブランド品というと、ヨーロッパの高級メーカーのバックなどを思い浮かべる方が多いと思いますが、服飾・雑貨のほかにも日本企業では特許、商標権などを侵害する電気製品など「模倣品」、違法コピーした音楽CD、ゲームソフトなど「海賊版」 が流通しておりアジア製品による日本企業の被害額は1兆679億円(2001年度)と推定されています。

残念ながらアメリカ製のZippoライターもアジアでは値段が高く、人気がある為にブランドネームそのままにコピーされ販売されているのが実情です。

そのコピー商品(Fake Zippo)の精度は、ほんの数年前では明らかにFAKE Zippoとわかる貧弱な物ではあったのですが、近年ではかなりの完成度でコピー製造され見た目にはなかなか判断のつかない物も出てきています。

2005年10月、2年ぶりに中国/北京に訪れ街中を歩いていた際、ケース/保証書までがコピーされたFAKE Zippoを見つけましたので、簡単ではありますがFAKE Zippoに関しレポートさせていただきます。

本物は...
FAKE(偽物)は...
本物は北京市内のデパートや高級ショッピングセンターなどで購入できます。
しかし、輸入品という事もあり値段は日本円の定価とほぼ変わららず所得差を考慮するとかなり高価です。
FAKE Zippoは繁華街の路上などで販売されている他、市場などでも売られています。
また本物かのごとく差をつける為にZippo型のオイルライターの5〜10倍の値段で黒プラケース(これもフェイク)などに入っています。
比較の為にUS/Zippo社で製造されている2003年製 No.250 Regular High Polish Chrome
を使用しています。
FAKE Zippo、見た目は本物とほとんど変わりません。特に一緒に並んで販売されているZippo型オイルライターがチャチですので、余計に本物に見えてしまいます。
重量(本体のみ)=57g
重量(本体のみ)=63g
底面の刻印はプレスによる打刻ですので、正規品でも個体差はあります。
しかしフェイクに比べるとエッジなどが綺麗に打ち込まれています。
昔のフェイクにはボトムスタンプが無い物が多く一目で判断できましたが、こちらのフェイクはしっかりと打刻されています。しかし良く見ると本物との違いはわかります。
正規品でもヒンジ(蝶番)の溶接取り付け跡も個体差があります。 こちらのフェイクはヒンジの取り付けスポットがかなり中央に寄っています。
ヒンジ部は耐久性に最も大きな要素です。
歴史の中で数々の改良が加えられてきました。
本物に比べ多少小さくラフな造りです。ただ比較無しで見た場合は、なかなか見分けはつけられないと思われます。
インサイドケースには、2000年以降インサイドケースにせり上がり防止の為の凸部が加えらました。
カムは60年代以降角取りが施され開閉がスムーズになってきています。
フェイクにもインサイドケースに打刻がされています。本物に比べ打刻文字のフォントや打刻位置が異なります。
カムやリベット類などの細かいパーツは本物と全く違います。
2000年から新しく採用された黒プラケースです。フタが外れてスタンドの役割もはたしますが、個人的には90年代の角ばったケースの方が好きです。 ケースもフェイクは忠実(?)に再現されています。ただ素材/仕上げがかなりラフで本物に比べ光沢があり安っぽく見えます。
国内仕様は日本語の保証書/取説が付いていますが、日本以外のマーケットには上記の様な取説がついています。 フェイクは紙質に光沢が無く、Zippoのロゴなど細かい印刷まではかなりラフです。

今回ご紹介させていただいたFake Zippoですが、街中の露店で値段を聞いてみたところ、当初は日本円で2,500円程度。
交渉を行い結局は日本円で500円程度で購入した物ですが、問屋ではかなりの安価で卸されていると考えられます。

アジアで販売されているブランド品のコピーなどは必ず日本国内にも入ってきます。
それを考えると今回ご紹介させていただいた様な一目見ただけではなかなか判断のつきにくいFake Zippoも日本国内で販売されていても決して不思議ではありません。

Fake とわかっていて安価で購入するのであれば別ですが、多少安いからといって信用の無い店やラフな画像のみで個人売買するインターネットオークションなどで購入するのは注意が必要になってきた時代であると考えられます。